今日も世界で迷子。

小心者の冒険者。長年勤めたお仕事を辞め、海外をぐるりとしていました。公務員を辞めて思うことや、旅の記録を綴っています。

富士山がわからない

わたしは富士山がわからない。

良さがわからないという価値観の問題ではなく、遠くから富士山を見ても全然わからないのである。

前職ではまあまあ高い建物に通勤していたので、よく上司が「今日は10階の窓からきれいに富士山が見えたよ」という雑談も、遠すぎるよ、幻想じゃん?と思っていた節がある。

その話を東京住まいの年上の男性と年下の女性に話すと少し悲しい顔をされ「富士山は形でわかるでしょ…」と言われた。

いやー!悪気なく本当にわたしはわからないのね。遠くから見てわかるものはギリで冬のオリオン座くらいなのね。他のは星もわからなければ山もわからないのよ。

 

幼き頃から日光連山がすぐそこにあり、「あれは白根山那須岳…」と話している父のコメントもサパリであったな。

そういや鳥もわからない。カラスくらいは色でわかるが、あとは近距離で見た時の雀と鳩とウグイス、アヒルくらい。あとはサパリ。

遠くにあるものを、景色として美しいなとは捉えられても。現実的なものに落とし込む作業は苦手なようだ。

そしてなんといっても視力が絶望的に悪いので、遠くを見られなかった子ども時代も影響している。

理科での星の授業で「毎晩同じ時間に星を眺めよう」という課題があり、視力の悪いわたしには酷だった。真面目だったので、毎晩同じ時間に外に出て星の観測をするが、見上げても見えないし。ね。

 

ということで富士山は未だにわからないので、この写真も今新幹線で走っている場所を考慮し、ここなら富士山見えるのでは?というアタリをつけ、ありゃ富士山ぽいなぁ 。と思った時にスマホをMAPを起動させ、富士山であることを確認して撮った、やたら長い工程を経て撮った一枚である。

富士山を撮っておいてなんだけど、わたしにはその手前に3件ほどあったコンクリ工場のが断然魅力的であった。

幼き頃からとても惹かれるあのフォルム。いつか心ゆくまで眺め舐め回したい。

富士山はわからずとも、コンクリ工場はわかる、若色でした。

 

f:id:wakairo:20210501094836j:image