今日も世界で迷子。

小心者の冒険者。長年勤めたお仕事を辞め、海外をぐるりとしていました。公務員を辞めて思うことや、旅の記録を綴っています。

プロフェッショナル

少しだけ、書き留めておこう。

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このブログを書いた日はこんな日。いろいろな不思議を体験しました。その話はまた今度。


今日、これぞプロフェッショナルという女性に会った。
彼女は仕事で会った、通訳者の女性。
プロの通訳者さん。

本日は、画面の向こうは朝だけど、こちらは夕方という外国の方とのセッションをしなくてはならなくて、このようなシチュエーションを初めて経験するわたしは昨晩からピリピリし通し。
イライラのあてどころがないわたしは、在宅ワークをしている自宅にて悪態をつきながら仕事をしていた。
わたしもこれくらいピリピリするのだから、周りももちろんピリピリしており
今日のセッションのために作成した資料は、思いもつかない(わたしに言わせればよくわからない)細かな(=細かすぎる)指摘が入り、数週間前わたしが毎日遅くまで仕事をして仕上げたものだ。

発表者はわたしをいれて4人。
わたしは初の経験ということで、一番最後にしてもらっていた。

担当者が日本語で説明した後に、通訳さんが英語で伝えていくリズムでセッションは進行しく。

2人目の発表者の時に、わたしは自分の読み原稿が間違えていることに気がついた。
あれほど確認したのに、どうやらどこかのタイミングで前ページの読み原稿が、次のページにコピーされてしまっていたらしい。
同じ読み原稿が、異なる2ページにわたって書かれている。。
やばい、超怒られると思って汗が出た。

とりあえず自分の紙原稿に、正しい読み原稿を手書きで書く。
タイミングがあれば、通訳の彼女にも渡そうと思っていた。

しかしそこはタイトなセッションスケジュール。
最後の私の出番はむしろ削られることになった。

出番んの時間は削られたくせに、間違えた原稿のページは生かすことになる、なんともまずい状況。
結局通訳者さんとも打ち合わせできないまま本番突入。

しかし。
彼女はさすがプロ。
わたしのミスをカバーしてくれた。
彼女に事前に渡してある、原稿の内容が間違っているので、どこかに正しいものがあるのではと、他のページを探している素振りこそあったが、わたしの言葉を即興で英語に翻訳し、相手に伝えてくれていた。

セッション終了。
わたしは彼女に謝ろうと思っていた。
なんなら怒られると思っていた。
お金をもらってるから〜とかいう問題ではなく、怒られて当然のことをしたと思っていた。
だってわたしがミスを犯したのだから。

でも彼女は笑顔で、「なるべく早く通訳しようと思っていたのですが、時間かかっちゃって失礼しました」と言い、わたしが謝る隙も与えてくれてなかった。

あぁもう完敗。
あの人はプロだと思った。
もちろんプロの通訳者だから、今回以上の修羅場くぐってきたのかもしれないけれど。

それに比べて、これまでわたしのしてきた仕事のあまちゃんなものよ。

誰かのちょっとしたミスで自分が失敗しようものなら、その人を叱責するのが普通だった。
わたしがミスをしたわけではないんで、と周りに見せつけるように。
そんなのが普通の職場だった。
(別に自分の職場がむしろ一般的だと思うけど)

でも本当に能力のある人はああやって、自分の力で乗り越えて
誰も泣かせない。恥もかかせない。自分も泣かない状況を、自分自身で作っていくんだな。

かっこよかったー


久々に見たプロフェッショナルでした。