今日も世界で迷子。

小心者の冒険者。長年勤めたお仕事を辞め、海外をぐるりとしていました。公務員を辞めて思うことや、旅の記録を綴っています。

祈る姿の美しさと沈んで浮いて-マラッカ2日目-

旅2日目にドスーンときました。

ベクトル下方向。

日曜の観光地に行ったのがよくなかった。

家族〜カップル〜一族〜友達〜

なんていうか、みんな非日常を楽しんでる人達。打って変わってこちらは、この旅を暫くの間、日常としようとしている人。

なんか、あちら側に行きたいような引力が働き、これで良かったのかなループに陥る。

本当に自分には何ももないなーと思う。

たくさんの資産も、語彙力も、資格も、スキルも、十分な若さも(笑)

未来に向かって顔をあげると、真っ白すぎて視点が合わないから慌てて下を向いて、足元から数メートル先を見て歩くようにしてたのに、気がついたら迷子になってる感じ。

あれ、ここどこだ?

なんでわたしマレーシアにいるんだ?

そうなったら急いで後ろを振り返える。

そしてこーゆー時の振り返りは、往々にして後悔する。

わたしあんなに仕事頑張ってたのに、なんで辞めたんだろう。これで良かったのかな。すごい間違えてるんじゃないかな。こんなループが始まって気がつくと、求人のサイトを見ていたりする。探してるポーズをするだけで安心するのだ。

観光地の人多さと暑さ、そして考えることに疲れたわたしは昼過ぎに部屋に戻り、昼寝をすることにした。

考えてばかりいたからか、眠たかった。

ちょうど部屋には明日発つので調べモノをしている、日本人ユカさんと、このゲストハウスを手伝ってるローズがいた。

2人にわからないようにちょっと泣く。

泣いたらちょっとスッキリして少し眠った。

 

起きたらユカさんが夕日を見に行くといい、わたしも観たいなと思っていたので、ユカさんは徒歩で橋を、わたしはレンタサイクルで海を目指す。

 

本当は海から見える劇場に行きたかったのだけど、途中まで行ったところで幹線道路で歩道がない道に出たので諦めて、海沿いの道に戻る。

海沿いはちょっとしたナンパスポットなのか、マフラー改造したうるさい原チャが意味もなくウロウロしてる。正直五月蝿い(笑)

朝来た時には全然人なんていなかったのに、夕方は夕日を見る人でいっぱいだ。

 

でも雲がかかってるからなぁと期待をしていなかったのだが、大きなまん丸夕日を見ることができた。

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昨日夕日を見たくて出かけたユカさんは、雲にかかって見られなかったと言っていたので、見られてラッキー。

 

帰ってきたらまたユカさんと出くわす。

今日はみられましたねーと言いながら、わたしは暑いのでお先にシャワーを浴びることに。

今日はシャンプーにしようと思っていたのに、シャンプー一式を忘れたことに気がつく。ガーン。仕方ないから今日も湯煎。

そうそう、わたしは海外に来てから毎日シャンプーと、ファンデーションを辞めました。

湯煎で洗うのは毎日するけど、たまにのシャンプーくらいが、わたしには調子がいい。

ちょうどいい具合は自分で探さないとね。

 

シャワーから出ると、ユカさんはまだローズと話していた。

旅のことで話すことがたくさんあるんだなぁと思っていたら、彼女はムスリムのことについて質問していた。

コーランのこと、祈ること、髪を隠すスカーフのこと。

わたしも興味があったので、途中から話に交ぜてもらった。

ボランティアで、ゲストハウスを手伝っているローズはわたしが出会った中でも5本の指に入る美しい女性。

好奇心を感じさせるクリクリとした目はさながら子どものよう。

背丈も小さく華奢なため、年下だと思っていたら年上だった。

旅行が好きで、エンジニアの仕事を辞め、色々なところで少しのお手伝いをしながら旅をしているのだという。秋口には日本に行きたいとも言ってくれた。

実は彼女には昨日マンゴーを食べていたらフルーツを分けてもらい、その時にも少し話をしていた。

トルコの出身で、マレーシアはとても過ごしやすい国だと言っていた。

 

ムスリムでの唯一の神アッラーが言っていることはとてもシンプルで、祈ることは自分の心のため、断食(ラマダン)は自分の身体のためにいいことだからやっているという。

彼女はコーランを持ち歩き、毎日アラビア語で書かれた文字を数ページ読むという。

それも単純に自分にとってそれがより良いから。やらない(やれない)日があってもそれはそれで良いと言っていた。

もっと厳格だと思っていたムスリム!!

 

そういう彼女は、1日5回のお祈りを部屋で行っており、たまたまそれを見ることができる機会があった。

 

その姿が…美しいのだ。

 

わたしはマラッカで、中国系のお寺にも訪れたが、そこでお線香を掲げ、祈る信者の方の姿にもみほれた。

人が真剣に祈る姿のなんと美しいことだろう。

 

そしてそのローズも自分の中に芯を持っているからか、美しさと強さがあるのだ。

 

この宿の快適さと、彼女の側にもう少しだけいたくて、宿を1泊延長することにした。

 

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