今日も世界で迷子。

小心者の冒険者。長年勤めたお仕事を辞め、海外をぐるりとしていました。公務員を辞めて思うことや、旅の記録を綴っています。

目からウロコのオーストラリア英語教育。3つのポイント

英語は5科目に入るかもしれないけれど、
英会話はもはや体育に近いと思う。
わたしは英会話の学習をもはやトレーニングと呼んでいる。

耳で聞いたことを、
口に出し、
目で見つけたものを、
頭で考える。
足を使って探し、
身振り(手)を交えて説明する。
時には汗をかき、
涙を流し、
爆笑しながら、
心地よい音楽に乗せられ
絶品の料理の感動を、
美味しいお酒でリラックスしながら
脳はほとんど使わず、もはや反射神経で
英語で言えることが、英会話でしょ。

この↑出だしの文書↑
なんだか詩のようにカッコつけて書いてみたけど、みんな知ってることですよ。
英会話を身につけたかったら、机の前に座っているだけではダメっていうのは、まぁなんとなくみんなもわかるじゃない?
耳とか口に出すことは必須でしょ。というのは、周知の事実だと思う。

でも、その上で”じゃあどうやるの?”と考え、考えてみたことをきちんと実践してるのが、わたしが今オーストラリアで通っている学校なんです!!
(これに感動している。考えても実践できない・しない学校もたくさんあると思う。でもわたしの学校はそれを実践しているのだ)

もちろん個人差はあるので、この雰囲気では英会話身につかないよ!という人もいると思う。
わたしの学校でも、学校の雰囲気が緩すぎて、学校を変えた人もいる。
だからもちろん人それぞれだけど、わたしはこの教育システムが本当にいい!と思ったので紹介したい。

⒈生徒のことをよく知っている
わたしの学校は、スイス人がとても多い。
わたし肌が白くて、いわゆる”欧米の顔立ち”の人たちはみんな英語が話せると思っていた。
でもそんなことは全然なくて、母国語のドイツ語やフランス語以外の言葉を話せない人もたくさんいる。
(でも彼らは私たち日本人とは真逆のスキルがあって、スピーキング・リスニングは私たち日本人より断然できる。でもグラマーは私たちよりできないし、ボキャブラリーも少ない。会話をしてても、過去形を間違えていたり、三人称のsをつけなかったり、そこまで難しくない単語も理解してもらえない時がある)

年齢は20代前半の子が多いため、前日に夜更かしをしている子も多く(パーティ好きな子とても多いw)、朝はみんな眠たそうだ。
そんな彼らに対し、わたしが決定的に感動したことは

先生方は、この子達の集中力が続かないことを知っているのだ。

もしこれが日本の一般的な教育方針だったら、集中力が続く方法を考えるだろう。
夜は早めに寝ましょうとか、朝ごはんをしっかり食べさせるように指導し、特に集中力が続かない子の座席を一番前にするだろう。

しかし、ここは違う。
「生徒の集中力は続かない」ということを先生方は理解しているので、授業にメリハリを持たせるのだ。

持たせる方法はいくつかある。

2.生徒を屋外に連れ出す
屋内でもできることを、わざわざ教室の外で行う。

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1分間話し続ける練習も屋外で

新しい生徒が入った時の自己紹介や、簡単な会話文の練習でも、屋外でそれをさせる。
立つ→足を動かす→電灯とは異なる光を目に取り込む→話す
これは、机の前に座ってるだけでは得られない身体の動きだ。
しかしそれをすることにより、すごくリフレッシュしていることを実感する。

また私たちは”英会話”を身につけたい。
屋外に出ると、自然と声が大きくなり、身振り手振りが増えることもわかる。
これこそ私たちが身につけたい力なのだ。テキストを目で見ているから会話ができるのではなく、相手の反応を見て言葉を足していく力なのだ。


3.授業にたくさんのアクティビティを取り入れる
語学学校なので、テキストを使って授業自体は進めていくが、テキスト学習の合間にたくさんのアクティビティを先生が用意している。

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この日のアクティビティはすごろく

すごろくだったり、クイズだったり、質問の書いたカードをたくさんめくって答えていったり、質問と回答をつなげていくゲームだったり。

それがとにかく多彩で、生徒の目が生き生きしてくるのが、同じ生徒目線でもわかるw
(そもそもこれを考察している時点で、誰目線なんだよwって話ですが…苦笑)

そしてこの質問も、相手の国の文化や風習を聞いていくものなので、回答の内容がそれはそれは興味深いのだ。

学習する時に絶対に必要な好奇心を、これでもかとくすぐるのだ。(ズルイわーw)

だから授業はとにかく楽しい。
私たちが日本の学校でしてきた学習方法と全く異なる。

また、スマホのアプリを使ったゲームもある。
先生が大きい画面に質問を映し答えは4択。
手元にあるスマホから答えを送信する。
制限時間が終わると、aは3人、bは0人、cは1人、dは2人 が回答していて、aが正解だよと映し出される。

このアプリのいいところは、”間違えても恥ずかしくない”というところだ。

手を使って答えを送信する「選択」という少しストレスのかかる作業をこなす過程は、4択ある答えを注意深く見たり、習ったことを思い出すという点で、ただ、頭の中で答えはアレかな〜と考るより、頭の細胞をすごく使っている。
しかも、間違えた人を公表されるわけではないので、自分の間違えを素直に認め、次に生かすことができるのだ。
うまいなー

3.英語を英語で復習するということ
授業の内容は至極簡単。
中学生2年生レベルだと思う。
ちなみに一番最近の授業は「enough、too many(much)の使い方」「 仮定法(if)」などなど。
その復習を英語でできるのは、わたしは本当に楽しい。
もしこれが初めて勉強することだったら、少し難しいかもしれないけれど、教え方もめちゃシンプルでわかりやすい。
主語がSで、動詞がV、目的語がOだから…とかを、わたし未だによく分かっていない人なので、シンプルに教えてくれるのはありがたい。

以上が語学学校で実際に行われている学習方法で、わたしが感動した3つのポイントだ。
こうまとめると、「あまりたいしたことじゃないじゃない」って思われるかもしれない。
でも、これを実践していることを、わたしはすごいと思うのだ。
人間の集中力は大人でも50分が限界と言われているのに、なぜ子どもにそれ以上のことを求めるのか。(例えば40分授業を1日に何コマもとか)
なぜ会議は(国会、市議会も含む)は2時間、場合によってはそれ以上やるのか。
そんなのできるわけないのにね。

先日ニューヨークで開催された、国連機構行動サミットでスウェーデンの16歳の少女 グレタ・トゥーベリンさんが時に声を震わせながら、環境がこのままでは悪化していくにも関わらず、何も対策をとらない首脳らの対応を「How dare you!(よくもこんなことをしてくれる!」と非難した。

もしこの動画を見ていない人がいたら是非みてもらいたい。
日本語訳もついています。



グレタさんが伝えるとおり、私たちは知っているのに(頭ではわかっているのに)行動に移さないことが多々ある。

わたしの学校は、それを実践しており、わたしはそのシンプルなことを
心から共感したので、今回の記事はそれをシェアさせてもらいました。


 

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